あのころの本

あのころの本
 わたしの本棚からときどき息子が本を持っていって読んでいる、というエッセイを「家族っていいなあ」に書いたことがある。
 それがいまも続いている。これまであまり本好きとは言えない息子だったけれど、ちょっとは読むようになっているようだ。
 先日持っていったのは、とても古びた文庫本。

 妻が息子の部屋にいったとき、机に向かって読んでいて、「この本、やけに変色しているよね」と言ったそうだ。
 どれどれと奥付を見たら「昭和○○年」


 「あ、お父さんが高校生のときだね」と判明し、 

 しばらく黙っていた息子は、とうとつに「へー」と言ったそうだけど。



 17歳のころがあったんだよ、お父さんも。



uni-nin's Ownd フジタイチオのライトエッセイ

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