ずっと前の夏を想う

 息子は今日から18歳。法的には結婚できる年齢。

 でも、親らからみればまだまだ幼い。


 かわいい息子に、苦労なんかさせたくない。

 息子の前にやってくる、苦しいこと悪いことはみなわたしが引き受けたい・・・という気持ちがあいかわらず正直なところ。


 でも、そんなふうに育てたら、ロクデナシになりそうだから、我慢するけど。




 昭和20年の8月4日も、息子みたいな年齢の少年が、飛行機に乗って死んでいったんだなと思ったら、苦しくなった。




 おまえ、これからも、ずっと生きておくれ。

お父さんより、先にいっちゃいけないんだよと、今日はそれだけを伝えた。






 お祝いのランチを黙って食べている息子を顔を見ていて、想った。

 わたしの息子のような子が、ずっと前、国を人を守るために死んでいったんだなと。


uni-nin's Ownd フジタイチオのライトエッセイ

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