春は沈丁花

 春を告げる沈丁花、新潟で薫るのは、もう少し先になりそうですね。



 庭にあるこの花が薫ると、わたしは「春になったんだな」と思います。



 そのあと雪が降ったとしても、ジンチョウゲが咲いたのなら、ワタクシ的にはもう春なんです。ずっと前からそう決めています。



 毎年、庭の雪が消えると、わたしはカメラを持って沈丁花の写真を撮っていました。ツボミのときから、咲くまでずっと。



 そうすると、縁側にいた愛犬のハチが庭に降りてきて、「おとうさん、そこになにがあるの?」って聞くんです。



 花を見ないで、わたしの顔に鼻をくっつけて。







 今年は、ハチのいない、春です。




uni-nin's Ownd フジタイチオのライトエッセイ

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