たいせつな人

 今日いった講演会で、お客さまから「それ、いただけますか?」とリクエストがあったもの。


 それは、朗読で使った「たいせつな人」の原稿です。


 ほかの皆さんも「ほしい」と言ってくれたので、主催者さんにお願いしてコピーしてもらいました。


 わたしにとっての「あなた」は

 両親であり、妻であり、子どもたちであり、友であり、そしてやっぱりあなたです。




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「あなたはたいせつな人」
 あなたの、たいせつな人を思い浮かべてみてください。

その人の幸せを、あなたの幸せと思える人のことです。
 それは恋人? お子さん? ご主人? 奥さん? おかあさん? おとうさん? お友だち?

 その人たちに なにかよいことがあれば

「わあ、よかったね」と心から喜べる人のことです。
 もし、その人たちが不幸な目にあったら、どうでしょう?

 それは、あなた自身の不幸よりも、辛く感じられるのじゃあありませんか。 


 たいせつな人には幸せでいてもらいたい。不幸なんて知らないでいてほしいと思うのじゃないでしょうか。
 気づいてください。

 あなたがその人の幸せを願うと同じように、あなたの幸せを願う人がいることを。そして、あなたの不幸は、あの人の不幸以上につらいということを。
 あなたが悲しいと、あの人は もっと悲しい。

あなたが喜ぶと、あの人は もっと喜ぶ。

 あなたが傷つくと、あの人も痛い。

あなたの苦しみを、あなたのかわりに引き受けてしまいたいと心から思う。
 あなたは、あなたを不幸にしないでください。

あなた自身のためにも、そして、あなたのたいせつな人のためにも、あなたがあなたを守ってください。命がけで、あなたを守ってください。
 あなたは、たいせつな人なのです。

 泣いていようが、くじけていようが、あの人にとって、あなたは、いつまでも、どんなふうになっても、たいせつなたいせつな人なのです。


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uni-nin's Ownd フジタイチオのライトエッセイ

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