海を見ていた

 今日は、海のそばの小学校でちっちゃな講演会をやらせてもらった。
 ちょっと早めに到着したので、小学校に入る前にちょっと海を見ようと思って遠まわり。



 幼いころ、父に連れてきてもらったところだ。
 当時は車を持たぬ父が、通院していたがんセンターの帰りにわたしの手を引いてバスで連れていってくれた海。
 どこへいくのか、知らされずに乗せられたバス。

父はサプライズのつもりだったろうか。
 突然目の前に大きな水の世界が現われた。
 「わあ、父ちゃん。これはなんだ?」と聞いた気がする。
 水着もなにも持たぬから、素っ裸にさせられて波打ち際で遊んだ。父は柄パンいっちょうでいた。
 しばらく遊んで、塩のついたまま服を着て、家に帰った。
 

uni-nin's Ownd フジタイチオのライトエッセイ

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