マラソン報告(一部訂正)
痛いです、痛いです。
足がとっても痛いです。
42.195キロを走り続けると、わたしの体はいつもこんなに痛くなってしまうのです。ゴールしたとたんに動けません。座ったまま、立ちあがれません。きっと、練習量が足りないところを無理して走っているせいだとは思いますが、この痛みでさえも、心地よく感じます。走りきってよかったと思います。
SNSのほうでは書かせてもらっていましたが、ブログしか読んでいないというかたもいらっしゃるようなので、こちらにも載せさせてください。
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「マラソン報告です」
足がとっても痛いです。
42.195キロを走り続けると、わたしの体はいつもこんなに痛くなってしまうのです。ゴールしたとたんに動けません。座ったまま、立ちあがれません。きっと、練習量が足りないところを無理して走っているせいだとは思いますが、この痛みでさえも、心地よく感じます。走りきってよかったと思います。
SNSのほうでは書かせてもらっていましたが、ブログしか読んでいないというかたもいらっしゃるようなので、こちらにも載せさせてください。
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「マラソン報告です」
「マラソンは、最初の10キロよりも最後の1キロが長い」とはよく言ったもので(あ、言ったのはわたしですけど)、いやもう長く苦しい走りだった。
だれがこんなの走るんだろ、ドMだな、アホ。と、ハーフを過ぎたあたりからそんなことばかり考えていた。
今年は去年とちがってキロ6分ペースで走っていた。去年は7分以上かけてた。
途中、二度ほどオシッコにいってしまったのは計算外だったな。一回トイレにいくと、その遅れをとりもどすのがたいへん。いっしょにいたはずのとめが、ずっと向こうにいるんだもの。
今回の運転手兼特派員のきら子の活躍は素晴らしかった。このマラソンはとくに交通規制していない大会なので、きら子特派員は後半になってから青いガムテープ号に乗っていったりきたりで励ましの言葉をかけたり撮影したり皆さんに報告したりしてくれていたのだね。
折り返し地点を過ぎて気持ちが弱っているところにきら子の笑顔と応援に非常に助けられたな。どうもありがとう。
30キロすぎまでとめと一緒に走っていたけれど、そのあたりでとめが先にいけというので、素直に先を走った。
で、話し相手もいないでヒマだったので、「足がいてー足がいてー」と思いながら黙々と走った。今年も「進んだぶんだけゴールがちかい、進んだぶんだけゴールがちかい♪」と頭のなかで歌いながら。
35キロ過ぎたら、かなり痛い。「どうしてこんな上り坂ばっかりなんだよ、長井!」と毒づくと、こんどはヒザが痛くなる下り坂が延々と続く。「転がったら速いかなあ」とマジで考えてしまうほど、足が痛かったな。
でも、気力のほうはこの数年ないくらいに充実していた。痛いけど止まらねーぞ!と気合入ってた。
最後の5キロ、あたりから、遅々として進まない感じ。あの電柱までいったら100メートル減るんだなと何度も言い聞かせながら地味に距離を減らしていく。
ラスト500メートルの看板が出て「トラック一周とちょっとだ」と思ったんだけど、その500メートルがなかなかすすまない。
そして、あろうことか、ゴール前の100メートルで、右足のフクラハギが突然かつ完璧につった。一気に棒のようになった足。
「どうするどうするどうする?」と思ったけど、100メートルくらいそのままいっちまえと、やや不自然なカッコウのまま走り続けて、ゴール。
ゴールにきら子が待っていたので、ミエはってポーズした。
沿道に出てひっくり返ってとめのゴールを待った。
だんだんと時間がすぎて5時間に近づく。あそこまでがんばっていたんだから4時間台でゴールしてもらいたいと思った。
4時間56分のあたりで、きら子と走ってくるとめの姿が見えた。歩道に上がって「とめー!」と叫んだが本人には聞こえたのかどうか。
ゴールに先回りしていたきら子がとめを迎えてくれた。
今回も疲れたけれど、やたらと辛かったけれど、それでも走りきれてよかったなと、素直に自分を誇らしく思う長井のマラソンでした。応援してくれた皆さん、どうもありがとうございました。
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「長井雑感」
だれがこんなの走るんだろ、ドMだな、アホ。と、ハーフを過ぎたあたりからそんなことばかり考えていた。
今年は去年とちがってキロ6分ペースで走っていた。去年は7分以上かけてた。
途中、二度ほどオシッコにいってしまったのは計算外だったな。一回トイレにいくと、その遅れをとりもどすのがたいへん。いっしょにいたはずのとめが、ずっと向こうにいるんだもの。
今回の運転手兼特派員のきら子の活躍は素晴らしかった。このマラソンはとくに交通規制していない大会なので、きら子特派員は後半になってから青いガムテープ号に乗っていったりきたりで励ましの言葉をかけたり撮影したり皆さんに報告したりしてくれていたのだね。
折り返し地点を過ぎて気持ちが弱っているところにきら子の笑顔と応援に非常に助けられたな。どうもありがとう。
30キロすぎまでとめと一緒に走っていたけれど、そのあたりでとめが先にいけというので、素直に先を走った。
で、話し相手もいないでヒマだったので、「足がいてー足がいてー」と思いながら黙々と走った。今年も「進んだぶんだけゴールがちかい、進んだぶんだけゴールがちかい♪」と頭のなかで歌いながら。
35キロ過ぎたら、かなり痛い。「どうしてこんな上り坂ばっかりなんだよ、長井!」と毒づくと、こんどはヒザが痛くなる下り坂が延々と続く。「転がったら速いかなあ」とマジで考えてしまうほど、足が痛かったな。
でも、気力のほうはこの数年ないくらいに充実していた。痛いけど止まらねーぞ!と気合入ってた。
最後の5キロ、あたりから、遅々として進まない感じ。あの電柱までいったら100メートル減るんだなと何度も言い聞かせながら地味に距離を減らしていく。
ラスト500メートルの看板が出て「トラック一周とちょっとだ」と思ったんだけど、その500メートルがなかなかすすまない。
そして、あろうことか、ゴール前の100メートルで、右足のフクラハギが突然かつ完璧につった。一気に棒のようになった足。
「どうするどうするどうする?」と思ったけど、100メートルくらいそのままいっちまえと、やや不自然なカッコウのまま走り続けて、ゴール。
ゴールにきら子が待っていたので、ミエはってポーズした。
沿道に出てひっくり返ってとめのゴールを待った。
だんだんと時間がすぎて5時間に近づく。あそこまでがんばっていたんだから4時間台でゴールしてもらいたいと思った。
4時間56分のあたりで、きら子と走ってくるとめの姿が見えた。歩道に上がって「とめー!」と叫んだが本人には聞こえたのかどうか。
ゴールに先回りしていたきら子がとめを迎えてくれた。
今回も疲れたけれど、やたらと辛かったけれど、それでも走りきれてよかったなと、素直に自分を誇らしく思う長井のマラソンでした。応援してくれた皆さん、どうもありがとうございました。
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「長井雑感」
「ほんのちょっとしか寝ていないと思ったに、もう朝がきてたー」ってハチはとってもうれしそうだった。縁側の電気をつけて、ハチをなでてやった。時計がわからないから、二時半に起きても朝だと思って喜んでいるオンナ一匹。
4時17分にとめが迎えにきた。
寝ぼけている妻と元気なハチに「いってくるぜ」と告げて家を出た。
4時半にきら子と合流し、そちらの車に移動した。わたしは後部席でゆったりと寝ていく予定・・・だったが、前の二人が心配で寝てられない。
カーナビに逆らって独自のルートをきら子ドライバーに指示するとめ。
とめのいうルートに変更するたびに、目的地までの距離と時間が延びていく。しかし「これでいいの!」と言うとめに、朝から逆らう元気なし。
途中、道路をイタチが横切ったとかでデカい声を出すきら子。さすが山形はあなどれんね。タヌキも死んでたし。
7時ちょっと前に会場に到着した。
ほんとの受付は7時半かららしいけど、お願いしまーすとニコヤカにハガキを出したら即座に受付OKだった。新潟と比べたら慎ましいといえる規模のマラソン大会は、こういうところで融通がきくのかなと思った。
もらった袋の中に入ってた参加賞はTシャツ。いつもは、「どこで着るんですか、これ」というケバいデザインのTシャツだったけど、今回のは黒を基調としたなかなかのデザイン。よさげだね。残念ながら、今年も男女とも同じラージサイズってのがいただけないけど。
会場で山形牛のコロッケなんてのが売ってて、ややそそる。
そうそう、袋の中には、豚汁・オニギリ・ジュースの引き替え券が入っていた。ゴールしたあとのお楽しみなのだ。
笹川流れはアオサ汁が出るし、新潟は巨大オニギリ。そして長井は毎回豚汁がステキ・・・と思ったのだが、なんとなんとそこに思いがけないアクシデントが。
************
「長井雑感2」
走る前に、心臓のトンプク「ニトロ」を二粒ポッケに入れた。万が一、心臓が苦しくなったときに舌下に入れるのだ。幸いなことに、未だそういう経験はない。ないが、わたしはいつも持っていなければならない。
昨日はどうもオシッコが近かった。
一部報道では、ウ○コもれそうなんて情報も出ていたが、事実はスモールのほうね。
家でコーヒーを一杯。車の中で500のペットボトルを一本。あと、とめの持ってきたコーヒー。ユンケル。ゼリー。水分とりすぎちゃったかな。
はじまる前に、五・六回トイレにいったが、スタート前にもう一回。でも、走りはじめて5キロ地点を過ぎたらまたももよおした。「先にいってるよー」と、とめ。沿道の公園に入ってミッション完了。
約一分ほどのロスであるが、とめはかなり遠くにいってしまった。まあ、長い道中であるし、どこかで追いつくだろうと思ったら、11キロのエイドステーションでつかまえた。とめったら、食べものが置いてあるところでは、やけに長居をする傾向にあるのだ。
とめは走りながらケータイをいじっていた。つるかめの仲間たちからメールが入ってくるのでその返事だった。本人は「気がまぎれていい」といって喜んでいたが、回りからみるとかなりの余裕という感じ。追い越し際に「余裕ですなあ!」とびっくりしてオジサンがいたけど、ほんと、そうだな。
マラソンに30キロの壁という言葉がある。走っていると急に「ガクッ」とくる地点。それまでは、わりと順調だったのに、一気に体が動かなくなる地点なのだ。練習を積んだランナーたちならそんなことないのかもしれないが、わたしのようなシロウトは毎回その言葉を実感する。
30キロの看板をすぎてしばらくすると、足があがらなくなる。
とめが「先にいって」と言って遅れはじめたのは、30キロを越えてからだ。わたしも危険な状況ではあるが、とめよりちょっとだけマシ。じゃあ、先にいってるぞと言って、淡々と走っていった(が、実際はかなり辛い)。
途中、ガードレールに足を載せてストレッチしている人を何度も見かけた。足がつっているのだろう。
わたしもなんどもつりかけた。
足首の違和感。モモの裏の違和感。腰の違和感。違和感ばっかり。
ゴール前の100メートルで、ほんとにつった。海なら溺れるんだろうなと、ぼーっと考えたけれど、とにかくあと100メートル。耐えられない距離じゃなかったので走り通せたが、もし41キロあたりでこんなふうになったらどうだったろう。残り1キロちょっと、走り続けられたろうか。
ゴールすると、もう歩けない。その場に座りこんだ。
ずっと衝撃を受け続けてきた足が、安心してそのまま動かなくなる。無理に動かそうとすると大げさでなく「激痛」がくる。一旦地面に座りこむと、起きあがるのにすごく覚悟と時間がかかる。
とめがゴールしたので、シャワーを浴びて着替えをした。言葉にする簡単だが、着替えを取りに階段をのぼり、着替えを持って階段を降り、シャワー室に入るときに靴を脱ぎ、脱衣場で服を脱ぐ。これみんな、もれなく激痛つき。
そのあと、体を拭くのに「うぎゃっ」とかなんとか言って、服を着るのに「うげっ」とかなんとか叫んで、下駄箱で靴を履くのに腰をまげたら「うがっ」とかかんとか。
はうように階段をのぼっていって、そこでダウン。
湯あがりのわたしを見て、「じゃあ、豚汁持ってきてあげるね」と、チケットを持って外の引き替え場まで走っていってくれたきら子さん。熱々を食べさせてくれようという心づかいがありがたかった。いい奥さんになるにちがいない(すでに奥さんだってば)。
ほどなく、プラスチックの容器に入った汁を持ってきてくれた。「豚汁終わって芋煮だって」とよこしたその中には、恐怖のサトイモ(しかも大きい)がドドーンと二つ! おーまいがっ。全日本サトイモ苦手組合代表である。涙と一緒に、汁だけ、飲んだ。
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おしまい。
4時間34分45秒走ってきました。
4時17分にとめが迎えにきた。
寝ぼけている妻と元気なハチに「いってくるぜ」と告げて家を出た。
4時半にきら子と合流し、そちらの車に移動した。わたしは後部席でゆったりと寝ていく予定・・・だったが、前の二人が心配で寝てられない。
カーナビに逆らって独自のルートをきら子ドライバーに指示するとめ。
とめのいうルートに変更するたびに、目的地までの距離と時間が延びていく。しかし「これでいいの!」と言うとめに、朝から逆らう元気なし。
途中、道路をイタチが横切ったとかでデカい声を出すきら子。さすが山形はあなどれんね。タヌキも死んでたし。
7時ちょっと前に会場に到着した。
ほんとの受付は7時半かららしいけど、お願いしまーすとニコヤカにハガキを出したら即座に受付OKだった。新潟と比べたら慎ましいといえる規模のマラソン大会は、こういうところで融通がきくのかなと思った。
もらった袋の中に入ってた参加賞はTシャツ。いつもは、「どこで着るんですか、これ」というケバいデザインのTシャツだったけど、今回のは黒を基調としたなかなかのデザイン。よさげだね。残念ながら、今年も男女とも同じラージサイズってのがいただけないけど。
会場で山形牛のコロッケなんてのが売ってて、ややそそる。
そうそう、袋の中には、豚汁・オニギリ・ジュースの引き替え券が入っていた。ゴールしたあとのお楽しみなのだ。
笹川流れはアオサ汁が出るし、新潟は巨大オニギリ。そして長井は毎回豚汁がステキ・・・と思ったのだが、なんとなんとそこに思いがけないアクシデントが。
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「長井雑感2」
走る前に、心臓のトンプク「ニトロ」を二粒ポッケに入れた。万が一、心臓が苦しくなったときに舌下に入れるのだ。幸いなことに、未だそういう経験はない。ないが、わたしはいつも持っていなければならない。
昨日はどうもオシッコが近かった。
一部報道では、ウ○コもれそうなんて情報も出ていたが、事実はスモールのほうね。
家でコーヒーを一杯。車の中で500のペットボトルを一本。あと、とめの持ってきたコーヒー。ユンケル。ゼリー。水分とりすぎちゃったかな。
はじまる前に、五・六回トイレにいったが、スタート前にもう一回。でも、走りはじめて5キロ地点を過ぎたらまたももよおした。「先にいってるよー」と、とめ。沿道の公園に入ってミッション完了。
約一分ほどのロスであるが、とめはかなり遠くにいってしまった。まあ、長い道中であるし、どこかで追いつくだろうと思ったら、11キロのエイドステーションでつかまえた。とめったら、食べものが置いてあるところでは、やけに長居をする傾向にあるのだ。
とめは走りながらケータイをいじっていた。つるかめの仲間たちからメールが入ってくるのでその返事だった。本人は「気がまぎれていい」といって喜んでいたが、回りからみるとかなりの余裕という感じ。追い越し際に「余裕ですなあ!」とびっくりしてオジサンがいたけど、ほんと、そうだな。
マラソンに30キロの壁という言葉がある。走っていると急に「ガクッ」とくる地点。それまでは、わりと順調だったのに、一気に体が動かなくなる地点なのだ。練習を積んだランナーたちならそんなことないのかもしれないが、わたしのようなシロウトは毎回その言葉を実感する。
30キロの看板をすぎてしばらくすると、足があがらなくなる。
とめが「先にいって」と言って遅れはじめたのは、30キロを越えてからだ。わたしも危険な状況ではあるが、とめよりちょっとだけマシ。じゃあ、先にいってるぞと言って、淡々と走っていった(が、実際はかなり辛い)。
途中、ガードレールに足を載せてストレッチしている人を何度も見かけた。足がつっているのだろう。
わたしもなんどもつりかけた。
足首の違和感。モモの裏の違和感。腰の違和感。違和感ばっかり。
ゴール前の100メートルで、ほんとにつった。海なら溺れるんだろうなと、ぼーっと考えたけれど、とにかくあと100メートル。耐えられない距離じゃなかったので走り通せたが、もし41キロあたりでこんなふうになったらどうだったろう。残り1キロちょっと、走り続けられたろうか。
ゴールすると、もう歩けない。その場に座りこんだ。
ずっと衝撃を受け続けてきた足が、安心してそのまま動かなくなる。無理に動かそうとすると大げさでなく「激痛」がくる。一旦地面に座りこむと、起きあがるのにすごく覚悟と時間がかかる。
とめがゴールしたので、シャワーを浴びて着替えをした。言葉にする簡単だが、着替えを取りに階段をのぼり、着替えを持って階段を降り、シャワー室に入るときに靴を脱ぎ、脱衣場で服を脱ぐ。これみんな、もれなく激痛つき。
そのあと、体を拭くのに「うぎゃっ」とかなんとか言って、服を着るのに「うげっ」とかなんとか叫んで、下駄箱で靴を履くのに腰をまげたら「うがっ」とかかんとか。
はうように階段をのぼっていって、そこでダウン。
湯あがりのわたしを見て、「じゃあ、豚汁持ってきてあげるね」と、チケットを持って外の引き替え場まで走っていってくれたきら子さん。熱々を食べさせてくれようという心づかいがありがたかった。いい奥さんになるにちがいない(すでに奥さんだってば)。
ほどなく、プラスチックの容器に入った汁を持ってきてくれた。「豚汁終わって芋煮だって」とよこしたその中には、恐怖のサトイモ(しかも大きい)がドドーンと二つ! おーまいがっ。全日本サトイモ苦手組合代表である。涙と一緒に、汁だけ、飲んだ。
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おしまい。
4時間34分45秒走ってきました。
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