雨の散歩

 今日は午前中に4キロほど走ってみたら、やっぱりヒザに違和感ありまくりで断念。


 でも、なんか頭の中がムカムカと雑念で埋まっているし、ちくしょうもう一回走ってくるぜと、先ほど外に出た。6時前で、ちょっと暗い。だんだんと夕暮れが早くなっているな。



 途中、「こんにちは」と声をかけられ、慌てて「あ、こんにちは」と返した。

 自転車に乗ったちいさな女の子とウォーキングするおじいさんとすれちがい。下ばかり見て走っていたから気づかなかった。いかんいかん。


 3キロ地点で折り返し。ゆっくり走っているからヒザはだいじょうぶだけど、あんまり欲ばっちゃいけない。ゆっくり走ろう。


 折りかえしたところで、雨が降ってきた。

火照った体に心地いい。焼けた歩道がジュッと音をたてて雨水を吸っているみたい。あたたかい空気が下からあがってくる。



 でも、あの子、だいじょうぶかな?

傘はもっていない様子だったし、ちいさな女の子とおじいちゃん、濡れちゃうな。



 あ、いた。二人の影が遠くに見えた。


 どんどん近づいてすれちがいざま、顔をあわせたら、どういうわけかおかしくなって三人で笑った。


 「あははは」と笑いながら、「いや、どーもどーも」なんて言って、すれちがった。


 みんな、楽しそうに濡れていた。



uni-nin's Ownd フジタイチオのライトエッセイ

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