しっかり食べなさい
消防署の職員で、わたしの息子と同じ年の子がいる。
親許を離れての一人暮し。
昨日、消防団関係の歓送迎会に出ての二次会場で、ズボンの上にマヨネーズの皿をひっくり返し「どひー!」と焦ってた。ああ、ああ、急いで皆さんのテーブルに配ろうと、三皿一気に持とうとするから。
「公務中の災害だからクリーニング代を請求しとけ」と、優しい目をした先輩が言った。
本人は「だ、だいじょうぶっす。黒いズボンですから」と答えていた。
うちの子と比べると、とってもオトナだ。
彼は、ずいぶん前から社会人として給料をもらっているのだものな。
彼は、ずいぶん前から社会人として給料をもらっているのだものな。
わたしの息子はこんなふうに人と話をすることができるのだろうか。
「一人暮しで、ちゃんとメシ食ってんのか?」
と、どうもわが子を見るような気になって聞いてしまう。
「はい、なんとか」と彼。
「折り箱もらってこいや」と、偉そうに用事を言いつけるわたし。
余らせてもしょうがない。彼が厨房からもらってきた折り箱に、テーブルの大皿に盛られたカラアゲを詰めこんだ。
「もってけ」
三日くらい食える量かな。カラアゲ三昧の生活。
ちょっと前までは、わたしが持たせてもらう立場だった。
いつのまにか、若い子の世話を焼いている。齢とった。
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