ちか子さんの独り言2

■ちかこさんの独り言2
 あなたはほんとに泣き虫で、わたしがいなければ、一日だって生きていられないみたいにくっついていたの。
 そんなアナタを抱きしめながら、わたしはこの世のすべてに感謝したい気持を感じていたの。
 どうか神様、これから先、あたしに幸せをくれるっていうのなら、あたしより先にこの子に授けてちょうだいね ♪
 ・・・なーんていっちょまえなお願いしてみたり、この子に訪れる予定の不幸や苦しみがあるのなら、この子より先にわたしに回してくださいね、なんて言ってみたり、あはは、もう笑っちゃうくらいにわたしは親のカガミだわよ。アナタに出会う前は、すっごくコドモが嫌いだったくせにね。
 わたしは、自分に舞い降りたアナタが何よりもたいせつで、ほんとうに一生懸命愛したつもり。


 でも、それでもいっぱいアナタを傷つけちゃったんだ。
 それなのにアナタは「ママがいい」って言ってくれた。情けなくて泣いているアタシに抱きついて、「このママがいいの」って、いっしょに泣きながら言ってくれたの。
 アナタはどんなに大きくなっても、わたしのたいせつなたいせつなちいさな子。わたしのお腹にいた、ちいさな子。
 たとえアナタがどんなに悪い子になったとしても、アナタはわたしのかわい良い子。
 いまはちょっと大きくなったアナタの寝顔を見ながらね、わたしは幸せだなって思ったよ。
 だいじょうぶ。

 あなたは、それで、いいんだよ。

*******その3へ続く

uni-nin's Ownd フジタイチオのライトエッセイ

0コメント

  • 1000 / 1000