なぜ麻酔が効かなかったか

 最初にお断わりしておきますが、これは手術をしてくれたお医者さんを責めたり苦情を言おうという意図で書いているわけではありません。
 
 
 むしろ感謝しています。命を救ってもらい心から感謝しています。
 
 あのときちゃんと治療していなかったら、たぶんいまのわたしはいなかったと思います。
 
 
 では、続き。
なぜ麻酔が効かなかったか。
 
  それは・・・お医者さんに言われたわけじゃなく、わたしが勝手に思っていることなんですけど、何年も痛み止めを飲みすぎていたからじゃないでしょうか。
 
 何年も前から腹部に慢性的に強い痛みがあって、しょっちゅう痛み止めを飲んでいました。飲んでも副作用はそれほどないからと言われて・・・もっとも、副作用があったとしても、耐えがたい痛みに飲まずにはいられなかったのですが。
 
 最初に見てもらったところでは、「原因は神経性の軽い胃炎」ということで気を大きく持ってクヨクヨしないでいれば治ると言われました。
 
 そして、少しくらい痛いからと大騒ぎするんじゃないよと、ちょっとばかり呆れたように言われたことを覚えています。
 
 そのときは勤め人をやっていて、強いストレスも感じることがありました。それで神経性の胃炎になっていたのだなと自分自身納得していました。「オレってナイーブだから」って。
 
 セカンドオピニオン・・・当時は、病気のためにこれ以上仕事を休みたくないと思っていましたし、もしかしたらもっと深刻な病名を告げられるのじゃないかという不安もあったのかもしれません。
 
 胃薬と痛み止めをマジメに飲み続けました。
 どうしてみんなこんなすごい痛みに耐えられるのだろう。どうして自分はこんなに痛がっているのだろう。そんなふうに思っていました。
 
 最初は「効いたかな?」と思っていた痛み止めも、いつからか飲んでもなんら痛みが変らないようになっていました。そうお医者さんに伝えても、「ま、様子を見ろ」と言うだけでした。
 
 そんなことをしているうちに、限界がきました。仕事で新潟の本町あたりを歩いているときにまた痛みが襲ってきて、それがもうどうにもならない痛みで、道の電柱に手をついたまま、わたしは動けなくなりました。
 
 
 そして運ばれた病院で「これは、胃炎なんかじゃないよ」と言われたのでした。
 
 
 
 
 
 

uni-nin's Ownd フジタイチオのライトエッセイ

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