立ちどまっていても

 
 メールをいただいた。
ある講演会での参加者さんの感想を教えてくださったメールだった。
 
 その中の一つ・・・
 
 「昨日まで死を考えていましたが、大好きな先生の講演を聞いてからでもいいと思って来ました。死ぬことはやめて生きてみます。本当にありがとうございました」
 
 
 ・・・よかった。
 もう、わたしはそれだけでいい。わたしの役目は、それだけでいい。
 あなたが死ぬことをやめてくれただけでいい。
 生きてみようと思ってくれただけでいい。
 
 
 
 でも、もしかしたら、
あなたは、これからもまた苦しむことがあるかもしれない。
 
 そんなとき、苦しむ自分を責めないでくれたらいいけれど。
死なないと誓っていながら、死にたくなる自分を責めないでいてくれたらいいけれど。
 
 今日、嬉しさで心がいっぱいになったとしても、
また明日には心が空っぽになって、せつなくなるかもしれない。
 
 そんなとき、恐怖に怯える自分を責めないでほしい。
 ダメな人だと思わないでほしい。
 
 だって、心に入る幸せは、ゴハンと同じなんだもの。
 どんなにいっぱい食べて満腹になっても、時間がすぎれば消化されておなかが減ってくると同じだもの。
 
 いつでもいつでも、心のなかにはゴハンを入れていかないといけないんだ。
 
 でも、入れるべき心のゴハンが見つけられない人がいる。
 
  
苦しんでいる人をバカにできる人のことは、ほっとけ。 
泣いている人に「死ね!」と罵る人のことは、ほっとけ。
「気合が足りないからだ!」と説教する人のことは、ほっとけ。
 
わかろうとしないヤツにわかってもらおうなどと思わなくていい。
そんなヤツに、エネルギーを使うのはモッタイナイ。
 
わかる人にはわかる。
生きることに、資格なんていらない。
 
 
 
 

uni-nin's Ownd フジタイチオのライトエッセイ

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