母の日川柳:その向こうがわ
毎週火曜日の夕方6時から、FM新津のチャットンロール・イチ語市男コーナーに出させてもらっている。パーソナリティはご存じふなかよ。本名は船尾佳代さん。BSNラジオの朝の番組でも活躍している人だ。
昨日、そのコーナーで募集した「母の日川柳」がとってもよかった。
いやもういい、お世辞抜きで奥の深い作品が集まった。
技術的なものはわたしにはわからないが、その川柳の向こうがわに、たくさんの物語があることはわかった。情景が浮かんでくる。
いくつか紹介してみよう。
「言われたい、痩せたみたいね、お母さん」
思わず「ぷっ!」と笑ってしまった。
でもね、丈夫がいちばん、おかあさん。少しくらい太っていてください。あ、少しでいいです。
「その味が どうして出ない 母の味」
夫にそう言われると嫁さんとしては悔しいだろうけど、いつかその味が母の味となって伝わっていくのですよ。
「ありがとう ありがとう母 ありがとう」
いまは自分が誰かもわからなくなったお母さん。
でも、生きていてくれてありがとう。わたしのお母さんでいてくれてありがとう。おかあさん、おかあさん、たくさんの想いが伝わってきます。
「デブになる その一口が お母さん」
そうなのよ、そうなのよ。その一口がデブになるのよ。でも、その食欲が元気の証かも。元気がいいわよ、お母さん。投稿者さんは、その姿を見て食欲が減って痩せちゃうそうですけど。
「なき母に 会って相談 してみたい」
困ったことがあると、いつも優しく教えてくれたお母さん。この悩み、お母さんならどう答えてくれるだろう。いまはもう直接返事をしてくれないけれど、お母さんお母さんと、心の中に問いかけるのですね。
「おやすみが 一番ほしいわ お母さん」
お母さんは忙しい。みんなが寝てからも動いている。でも、いつも笑顔を見せている。お母さんも、ほんとはとっても疲れちゃう。・・・そんなお母さんのこと、心配している投稿ですね。
「母の日の カーネーションに 咲く笑顔」
カーネーションが咲き、母の笑顔も咲く。それを見て嬉しいコドモ。その情景が目に浮かびます。
「真っ黒な 爆弾おにぎり 母の味」
そうそう。まん丸で、海苔が全面についているオニギリ。砲丸みたいな爆弾みたいな、けっしてオシャレじゃないけれど、そのオニギリが母の味なんです。
「あと何度 心をよぎる 品選び」
自分が幼いときには感じなかった「あと何度」。
母がプレゼントを受けとってくれるのは、あと何度だろう。あと何度、母の笑顔を見ることができるだろう。母の笑顔を思い浮かべながらプレゼントを選びます。
「里帰り 言ってほしいよ おかえりと」
オトナになっても子供は子供。母から生まれたちいさな子。だから、母がないくなると子はせつない。
里帰りしたら、笑顔で「おかえり」と言ってもらいたいのに、わたしは母のいない家に帰らなければならない、哀しいちいさな子。
だから、死んじゃだめだよ、お母さん。
いつまでも元気でいてくれないと、だめだよ。
0コメント