それぞれの 汗と笑顔と涙と気持ち

 昨日19日は山形県長井市でのマラソン大会だった。

今回は選手ではないが、チームつるかめの仲間たちの応援とサポートにいってきた。



 ほんとはその日、わたし自身が参加しようと思っていたイベントがあり、ずっと前からそちらを優先して調整をしていた。



 だから、「山形のマラソンには顔出せないよ」と仲間たちには言っていた。



 しかし、幸か不幸か、県外の取材や講演会が前後にいくつも入って、わたしが参加しようとしていたイベント出るのは肉体的にムリと判断し、「不本意ながら・・・」と不参加ということにしてもらった。



 それでもどこか迷いがあった。

 どんなに疲れがあろうとも、文字通りに這ってでも行くべきであろうと思うところもあり、そのあたり自分のなかで「敗北感」として残っていた。 





 そんな気もちのまま、山形に向かった。



2台でいった。





6人でいった。





3人が走る。





選手たちには、みんな、それぞれに想いがある。



完走したい。



自己記録を越えたい。



入賞したい。



思いっきり走りきりたい。





また、選手でなくても、想いがある。

ゼッケンがなくても、その横をいっしょに走って応援している仲間がいる。





大きな声で手を振っている仲間がいる。





走っている人たちには、それぞれの気持ちがある。

走れなくなり、歩く人もいる。



それを追い越しながら「ファイト・・・」と声をかける。

その先で自分が歩いているかもしれないけれど、歩きたくないのに歩いている辛さがわかるから「ファイト・・・」と声をかける。がんばってますねと、気持ちを込める。





みんなそれぞれの事情がある。

見えたと思ったら、ゴールは400メートルのトラックを一周してからだと聞かされて、心が折れて足が動かなくなってしまった人がいる。





それでもまた走りだした。





ゴールの瞬間、動けなくなる人がいる。

何かにつかまらなければ立てなくなっているのに、それまで走り続けてきた人がいる。

だれの興味も惹かない、自分にしか残らない記憶のために走り続けてきた人がいる。





疲れた仲間を励ますために、エールを贈る仲間がいる。

喜んでくれる顔をみたさに作ったボンボン。

お疲れさま。よくがんばったねとエールを贈る。





その仲間の首には、いっしょに走ってきた仲間からの、手づくりの金メダルがかかっている。

初めてフルマラソンを走る彼女の完走を信じて作った手づくりの金メダル。



その最後の仲間が走ってきた。

金メダルを作ったその仲間。



ゴール。みんなで待っていた。

やったね。よく戻ってきたね、おめでとうとみんなで迎えた。





そんなみんなのステキな笑顔を見ていたら、わたしのちっちゃな敗北感は、いつのまにか消えていた。

よっし、またがんばろ。







追伸:女性二人とも部門別で3位と4位に入賞しました。

また、後ろにいる彼は(ニュー)ハーフ部門の自己新をだし、次の目標に向かって突っ走るそうです。








uni-nin's Ownd フジタイチオのライトエッセイ

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