意地でも元気に

 わたしはいまはこんなに元気ですけど、えっと、もしかしたらムダに元気かもですけど(あ、ここは無理に同意しなくてもいいですから)、でもやっぱり弱っていたときもありましたね。



 どうにもならないくらいに弱っていましたね。



 どうしたんだろ、オレのカラダ? 

 どうしてどんどんやつれていくんだろう。

 どうして食事すると苦しいんだろ。

 どうして痛みで動けないんだろう。



 なーんか、いま思うとすごかったです。



 なんどか書いてますけど、どんどんやつれて、しまいには45キロになりましたから。

 いま70キロですから、まさに別人。



 少しでも元気そうに見えればと思って、入院している病院の床屋で坊主刈りにしてみたら・・・そしたら大失敗。



 顔の肉もすっかり落ちて、まさにシャレコウベ。見舞いにきた後輩がわたしの顔を見て戸惑っているのがわかりました。どう励ましたらいいのかわかんなかったんでしょうね。



 まさに末期の姿。死相出まくり。二、三日後に死ぬような状態でした。その当時のわたしを知っている人はみな、わたしがあと数日で死ぬと思っていました。



 しかしわたしは死にませんでした。二週間で三度の手術をして、まずい酸素を必死に吸って、途中ちょっと弱気になりながらも、やっぱり負けてられないって気持ちになって、意地でも元気になってやろうと思いました。



 ここで死んだら楽しくないだろって思ったんです。

 オマエ、誰のために生きてきたんだ? 上司に気にいられるためか? 出世するためか? おまえの基準は勤め先の評価か?



 ほんとにやりたいこと、あるだろ。もっと楽しいことあるだろ。ここで諦めてしまったらダメだろ。 



 そうだ、よくねーだろ。諦めてる場合じゃねーよ。意地でも生きれ。意地でも元気だせ。意地でも死ぬな。



 楽しいこと残せ。生きた証を残せ。





 いま、病気で戦っている人はたいへんでしょうが、もしこのブログを読める状態なら、まだ諦めている場合じゃないです。



 あなたの苦しみを肩代わりすることもせず、無責任を承知で言わせてもらいますけれど、どうか諦めないで、お願いだから諦めないで。



 わたしはあのとき死ななかったので、いまはとても楽しい日々を送っていますよ。ああ、しあわせ。










uni-nin's Ownd フジタイチオのライトエッセイ

0コメント

  • 1000 / 1000