30年前のエアコンを動かす

 我が家には窓用のエアコンが二台あります。

 窓枠にセットして使うエアコンです。



 今どき売っているのを見ることもないのですが、三十年前はけっこう世の中に出ていました。



 パワーや静寂性には劣りますが、それなりに良いところがあったのです。



 なにが良かったかというと、それは、自分で部屋に取り付けれられるってとこですね。



 普通はエアコンを買っても、壁に穴を開けて室外機を設置して・・・と、けっこうな手間です。ほとんどの場合、自分ではできないので業者さんにお願いすることになるのだけれど、今年みたいな暑い夏は業者さんの手が足りず、今買って設置できるのは9月ごろなんてことも珍しくないわけで。



 その点、窓用は電気屋さんから買ったら自分の車に乗っけて持っていって、家に着いたら自分で設置できるんですから「今買って、今使いたい」という、せっかちなわたしにはピッタリだったわけです。



 我が家にはそんなせっかちのタマモノのエアコンが、寝室と茶の間に一台ずつ合計二台あります。



 その窓用のエアコンですけど、やっぱりスイッチを入れるとかなりやかましいんです。



 ぶおーという大音響。それが窓や障子戸で共鳴して大振動。かなーり存在感があります。しかし、そのわりに、あんまり冷えない。



 それで、買ったのはいいけれど、ずっと使わないでいたんですね。それが、茶の間のこれ。寝室のは、やかましくても暑いと寝られないので音を我慢して年に数度は使っていますけど、これはほんとに使いませんでしたわ。



 きゃー。写真でみると思っていた以上に汚いですって。下のほうには子どもたちの貼ったシールがありますし。これを横から見ると、さらにシール。





キャプテン翼ですね。その上はゴレンジャーでしょうか。

さらにシールは貼られまくっておりまして





こんなのや





こんなのも。

三十年の間に、糊が劣化してはがれそうになっていますね。



もはや、エアコンではなく、シールを貼るボードとなっておりました。



そんな哀れな骨董エアコンを、さきほど動かしてみました。



Facebook上で「エアコンが壊れた」というコメントが載っていたので、なんとなくこいつはどうかなと思って・・・・スイッチオン!



そしたら、ブオーっと音をたて、送風口からゴミを飛ばしながらも、それなりに冷たい風を吹き出してくれました。



ただ、窓を閉めきっているために、部屋の温度はなかなか下がりません。エアコンの前で汗だくになって写真を撮り、動くことを確認しただけで、このエアコンはまた長い眠りにつくことになりそうです。






uni-nin's Ownd フジタイチオのライトエッセイ

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