宇宙

 オレが死んだら、この魂は宇宙を自由に飛びまわるんだろうなって思っている。



 肉体の制約から外れた魂が、自由に思考し、思う存分に動きまわる。





 宇宙が始まるときに、オレたちの魂の素は、確かにそこにあった。



 そして、オレたちはいまここにいる。







 ここに隕石がある。



 おまえは宇宙ができたときに生まれたのかい?

 いまはなにかの縁でオレの手の中にいるのだけれど、いつかまた地球を離れていくときがくるのだろうね。何十億年後かにね。



 オレたちは、みな一緒だった。

 ビッグバンの直前までは、ホンのすぐそばに、オレたちはいたんだ。



 そして、いまもこれからも、オレたちは宇宙の中で、ずっと一緒なんだ。





 そんなことを想った雪の夜。



 さあ、飲もう。

 

uni-nin's Ownd フジタイチオのライトエッセイ

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