足は頑張る
足ってすごいんですね。
わたくし、中学時代にダンプカーにひかれて三ヶ月間学校を休んだことがあります。そのうちの一ヶ月はベッドの上で動けない生活でした。
骨折はしなかったのですが、筋やらなにやら壊れちゃって、ちょっと大掛かりな手術をし、ギプスで両足を固定していたんです。
一ヶ月後にギプスが外れ、さて歩こうと思ってベッドに腰かけ・・・ようとしたら、足に激痛が。
いや、傷は治っているんです。でも、ベッドに腰掛けて足を下げようとすると足に血が集まり、痛くてしょうがないんです。
それまでずっと寝ていた生活だったので、足が心臓と同じ位置にあることに慣れきってしまったのですね。それで、急に足を下げようとすると、足の内部の圧力が上がり痛むんですね。
それでも時間をかけてゆっくりゆっくり足を下げる練習をして、やっとどうにか痛みに耐えられるようになり、床に足をつくことができました。そして一ヶ月ぶりに立ってみたのです。
それからそろそろと歩きはじめました・・・が、二三歩歩いたら「ペタン」と足から崩れ尻餅をついてしまいました。1ヶ月使わなかったら、足が「もう歩く必要がない」と判断したようです。
転んでしまったのもショックでしたが、立ちあがろうとしても立てない事実が衝撃でした。歩くどころか、立つ力がなくなっていたのでした。
看護婦(当時)さんがそんなわたしの姿を見て「立てる?」と聞くので 「だいじょうぶ」と答えましたが、頭のなかでは「さて、どうやって立ち上がろうかな」と考えていました。
「ベッドの下まで転がって行って 、そこでベッドの足に掴まりながら腕の力で立ち上がろうか、でも、腕の筋肉も殆ど使っていなかったので自分の体を持ち上げられないかもしれないしなあ」と、いろいろと考えていたのでした。
そんなわたしの動揺を察したのでしょう、看護婦さんは「えいっ!」とわたしの体を引っ張りあげて立たせてくれました。
そして体を支えながらベッドまでソロリソロリと歩かせ腰掛けさせてくれました。
そこで、ぐったり疲れて横になるわたし。目をつむると、地球がグルグル回っていました。
さて困った。
傷が治っているのに、足が動かないんじゃ歩けない。
ちょっとばかり悩んでしまいましたが、とにかくいろいろ考えるより練習したほうがいいなと思い、また歩く練習をしました。
また転んじゃったら恥ずかしいので、今度はベッドに掴まってバランスを取りながら一步二歩と進んでみました。そしてベッドの端っこについたらまた戻って一步二歩と。たったそれだけの運動とも言えないような運動でも、一ヶ月ぶりの歩行でしたから疲れました。
ベッドにドーンとひっくり返って、その日は動けなくなりました。
あとはベッドに寝たままテレビを見たりマンガを読んだり。
そして、翌朝、
激しい筋肉痛が待っていました。それは過去になかったような痛みです。
当時の柔道部でやっていたウサギ跳びの翌日の筋肉痛よりも、はるかに強い痛みでした。
しかし、感じのわるい痛みではありません。その痛みは、足の筋肉が一生懸命復活しようとしているものでした。
痛みつつも、また歩く練習をして三日目で、ついに転ぶことなく歩ける筋力が戻ってきたのです。
そのときから、筋肉って、やる気があれば意外とすぐに前の状態まで戻ってくれるのだなと知ったのでした。
かなりの壊れかたをした足でしたので、それから5年くらいは足を引きずっていたようですが(自分ではちゃんと歩いているつもり)、マラソンもできますし、回し蹴りもできますし。
足ってすごい。体ってすごい。
わたくし、中学時代にダンプカーにひかれて三ヶ月間学校を休んだことがあります。そのうちの一ヶ月はベッドの上で動けない生活でした。
骨折はしなかったのですが、筋やらなにやら壊れちゃって、ちょっと大掛かりな手術をし、ギプスで両足を固定していたんです。
一ヶ月後にギプスが外れ、さて歩こうと思ってベッドに腰かけ・・・ようとしたら、足に激痛が。
いや、傷は治っているんです。でも、ベッドに腰掛けて足を下げようとすると足に血が集まり、痛くてしょうがないんです。
それまでずっと寝ていた生活だったので、足が心臓と同じ位置にあることに慣れきってしまったのですね。それで、急に足を下げようとすると、足の内部の圧力が上がり痛むんですね。
それでも時間をかけてゆっくりゆっくり足を下げる練習をして、やっとどうにか痛みに耐えられるようになり、床に足をつくことができました。そして一ヶ月ぶりに立ってみたのです。
それからそろそろと歩きはじめました・・・が、二三歩歩いたら「ペタン」と足から崩れ尻餅をついてしまいました。1ヶ月使わなかったら、足が「もう歩く必要がない」と判断したようです。
転んでしまったのもショックでしたが、立ちあがろうとしても立てない事実が衝撃でした。歩くどころか、立つ力がなくなっていたのでした。
看護婦(当時)さんがそんなわたしの姿を見て「立てる?」と聞くので 「だいじょうぶ」と答えましたが、頭のなかでは「さて、どうやって立ち上がろうかな」と考えていました。
「ベッドの下まで転がって行って 、そこでベッドの足に掴まりながら腕の力で立ち上がろうか、でも、腕の筋肉も殆ど使っていなかったので自分の体を持ち上げられないかもしれないしなあ」と、いろいろと考えていたのでした。
そんなわたしの動揺を察したのでしょう、看護婦さんは「えいっ!」とわたしの体を引っ張りあげて立たせてくれました。
そして体を支えながらベッドまでソロリソロリと歩かせ腰掛けさせてくれました。
そこで、ぐったり疲れて横になるわたし。目をつむると、地球がグルグル回っていました。
さて困った。
傷が治っているのに、足が動かないんじゃ歩けない。
ちょっとばかり悩んでしまいましたが、とにかくいろいろ考えるより練習したほうがいいなと思い、また歩く練習をしました。
また転んじゃったら恥ずかしいので、今度はベッドに掴まってバランスを取りながら一步二歩と進んでみました。そしてベッドの端っこについたらまた戻って一步二歩と。たったそれだけの運動とも言えないような運動でも、一ヶ月ぶりの歩行でしたから疲れました。
ベッドにドーンとひっくり返って、その日は動けなくなりました。
あとはベッドに寝たままテレビを見たりマンガを読んだり。
そして、翌朝、
激しい筋肉痛が待っていました。それは過去になかったような痛みです。
当時の柔道部でやっていたウサギ跳びの翌日の筋肉痛よりも、はるかに強い痛みでした。
しかし、感じのわるい痛みではありません。その痛みは、足の筋肉が一生懸命復活しようとしているものでした。
痛みつつも、また歩く練習をして三日目で、ついに転ぶことなく歩ける筋力が戻ってきたのです。
そのときから、筋肉って、やる気があれば意外とすぐに前の状態まで戻ってくれるのだなと知ったのでした。
かなりの壊れかたをした足でしたので、それから5年くらいは足を引きずっていたようですが(自分ではちゃんと歩いているつもり)、マラソンもできますし、回し蹴りもできますし。
足ってすごい。体ってすごい。
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