春を感じること

 太宰治の書いたものに「ア、秋」という小説のようなエッセイのような短編がある。



 それは


 本職の詩人ともなれば、いつどんな注文があるか、わからないから、常に詩材の準備をして置くのである・・・と始まっている。



 「秋について書いてくれ」と注文が入れば、ネタ帳の「ア」の部分を見て探すらしい。そのネタ帳に書かれていることをネタにした短編なのであるが、今回のブログにはとくに関係はない・・・のに、ここまで引っ張った。




 今回のブログのタイトルは

 「ハ、春」がいいのかもしれない。しかし、「ハ」が、数字の「八」に見えるのがちょっと不満。一流のエッセイストは、そういうところにまで気をつかうのだ。で、だれが一流だって? という質問には、聞こえないふりをする。





 さて、本題(やっと)。



 春を感じること。

 iPhoneの指紋認証が一発で決まるようになってきたこと。

 iPhoneのパスを指紋で登録しているのだが、冬の間はよくエラーが出て読みとれないでいた。指先が荒れていたんだ。



 それが近ごろ一発で読みとってくれる。

 春が近づいてきたことを、己の肉体を通じても知ることができることを知った春。

 

 そして、もうひとつ。

 これは、決定的な春。

 ↓ 



 地元の公会堂前に植えてある沈丁花が咲いていた。

 その花に顔を近づけたら、キュンと春の薫り。



 そんなわけで、今日から春です。




uni-nin's Ownd フジタイチオのライトエッセイ

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