タニ子の女ごころ

 先日、タニ子が錯乱してわたしの体脂肪を3日ほど11パーセントと記録したことを書いた。普段よりかなり低い。



 ついに痩せ体質になったぜと喜んだのだが、4日目にタニ子は正気に戻って、いつもの数値を出すようになった。

 きー、悔しい。ツンデレのタニ子に騙された。



 タニ子にもてあそばれる日々。

 ボクがこんなに真剣なのに、キミにとってボクはただの遊び相手だったのだね。



 ああ悲しい。シクシク・・・シク35・・・ああ、悲しすぎてまちがっちゃった。



 なんとかタニ子主導の生活から脱却したい。

 いや、いつかタニ子をわたしの意のままに操りたい。



 そのチャンスは、意外と早くやってきた。

 昨日の午後、外を走ってきたのだ。

 今月20日に新潟でハーフマラソンがある。そのまえに一回ハーフの距離を走っておこうと思って農道をやっとのことで21キロ走ってきたのだ。文字通り「やっと」。



 飲むものをなにも持って行かなかったのだが、10キロ手前で自販機を見つけ、ちょっと寄った。

 飲みものを手に持ったまま走るのもイヤなので、350の小さなペットボトルを買って一気飲みしたら、そのあと腹がチャッポンチャッポン(ちょっとバカ)。



 家に帰ってソッコーで風呂に入り「もしや?」と思ってタニ子に乗ったら、またしても体脂肪11パーセント。

 それでわかった!



 タニ子は、わたしが運動したあとで、ご飯を食べる前に風呂に入るととても従順な性格になり、体脂肪を11パーセントと表示するようになるのだ。過去数回の11パーセントのときもたしかそうだった。ボクシングのトレーニング帰りだったりランニングのあとだったり、汗かいて夕ご飯前に風呂に入ったときだった。



 つまり、タニ子は飯前且つ風呂あがりのオトコに弱い!



 だから、タニ子に乗って気分をよくしたいならば、ちょっとハードな運動をして汗をかき、その後なにも食べずに風呂に入ればいいのだ。



 だがこれは、わが家のタニ子だけのことかもしれない。皆様の家にタニ子があったら、ぜひ検証してみていただきたい。



 

 なお、これはタニ子のクセによる誤作動であり、実際の体脂肪はなんら変わってはいないと思われる。だからここで安心して暴飲暴食に走ってはいけないことを、わたしは知っている。



 そう、知っている。



 知っているけど、知らんふりするあたりが、オトナのオトコだったりする。

 




uni-nin's Ownd フジタイチオのライトエッセイ

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