それでも恋は恋

 「好きな人に、彼女がいました」

 というメールをもらった。 


 差出人はちょっと知りあいの、年はまだ十代の後半かな。お世辞抜きでかわいい子なのだ。 



 ああ、せつないねえ。

でも、キミみたいなかわいい子でも、恋はうまくいかないんだねえ。

・・・なんて妙な返事を出してしまった。



 彼が二股かけたわけじゃない。たまたま彼のことを好きになったら、すでに彼には付き合っている人がいたというだけ。


 「彼はわたしと仲よしで、彼はわたしに優しくしてくれるとってもいい人です。でも、わたしが彼のことを好きだってことに、彼はとっても鈍感で ・・・」



 彼をいまつきあっている彼女から奪いとることも、恋の選択肢には「あり」だろうけどね。

 

 でも、個人的な意見としてはそんなことしないほうがいいと思うな。


 そんなことしなくても、キミが思っている以上に、キミに出会うはずの「彼たち」が、これから先もいっぱいいるんだからね。なるべくなら穏やかにいこうよ。


 そりゃ、今は彼しか見えないんだろうけど。

キミも、もうちょっとオトナになったら気づくでしょう。


 ただ祝福するだけの恋だって「あり」だってこと。

それでも恋は、恋さ。 




uni-nin's Ownd フジタイチオのライトエッセイ

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