救急車でした

  昨夜のことです。
 
 
 今日は具合がわるいからと、仲間たちと乗ったタクシーから降りず、二次会に顔を出さず家に帰ったK。
 
 
 消防団の総会の流れでした。
 
 
 
 そのKの様子を聞いた我が方面隊の隊長は、彼の家族に電話して「心配だからすぐ救急車を呼んだほうがいい」と伝えました。
 
 しかし、彼は「ただの風邪だから」と言ってそのまま布団に入ってしまったそうです。
 
 家族からそう連絡を受けた隊長は、「風邪だから」という彼の言葉を信じきれず、管轄の消防署に電話し救急車を要請しました。責任は自分がとるから、救急車を出してくれと。
 
 そして、二次会場からタクシーで、わたしともう一人、合計三人で彼の家に向かいました。
 
 玄関には救急車。その中に彼が横たわり、そして彼の御両親が付き添っていました。
 
 休日の深夜です。病院がなかなか決まりません。

やっと診てくれる病院が決まったのは、時間にして二十分後くらいでしょう。待っている家族には、かなり長い時間だったでしょう。
 
 検査の結果、彼の脳内に出血があることが確認されました。
 
 

 運が良かったと思いました。病気になったのは困ったことですが、こうやって早いうちに対処できたのは、とても運が良かったと思いました。
 
 
 隊長の「救急車を呼べ」という判断があったからこそです。
 
 
 そして、怖くなりました。

 わたしだったら、その判断ができただろうかと。
 
 
 「ま、様子を見ろや」とか言いながら、救急車の要請をせずに、そのまま二次会で酒を飲んでいたんじゃないだろうかと思って、怖くなりました。
 
 
 そうなったら、一生、その判断ミスを後悔したんだろうなと思って、怖くなりました。
 
 
 しかし、いまはとにかくよかったと思うことにします。彼は助かったのです。
  
 

uni-nin's Ownd フジタイチオのライトエッセイ

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