幽霊はいるか?

わシリーズ
「オバケはいるのか?」
 
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 家族にはナイショですが、じつはわたくし、オバケが苦手です。

 夏になりますと、オバケの話題がテレビやラジオにいっぱい出てきますが、ホントに迷惑この上ありません。


 心霊写真なんぞが画面いっぱいに写し出されたりしますと、家族の前では「ふんっ。こんなのウソに決まってるさ」と強がってはいても、ホントのところは背中にゾゾゾッとトリ肌です。


 恐いなら見なければいいのですが、文字どおりの恐いもの見たさでついついじっくり見てしまう哀しい性格。
 
 ところで、オバケたちって、煮えきらぬ存在だと思いませんか?


 たとえば、修学旅行の記念写真に誰かの肩にちゃっかり手だけで参加してたり、木の枝に逆さになって顔だけ写ってみたり、なんと中途半端な自己主張でしょうか。


 「ウラメシヤー」と出てくるのならば、なにがどのように恨めしいのかを、われわれシロウトにもわかるよう伝えてくれたらいいと思うのです。そして、今後どのようにしてほしいのかを真摯に訴えてもらいたいと思います。そうすれば、こちらも相談にのれるかもしれないじゃないですか。それをやってこなかったのはオバケ側の怠慢であり、猛省を促したいところであります
 
 ・・・と、オバケに悪たれをつきながらも、あいかわらずわたしはオバケが怖いのです。いま振り向いたら後ろにオバケがいたらどうしましょう、なんて恐れながらこれを書いています。


 しかし、恐いけれど、ホントは心の底からオバケにいてほしいと願っています。できることなら、一回でいいからハッキリと見てオバケの存在を確信したいと思っています。もし、オバケがいてくれるなら、死んでも次の世界があるという証拠になりますから。つまり、命の終わりも永遠の別ではなくなるわけですもの。


 幼い子どもを二人残して死んでいったわたしの友人だって、きっといまもニコヤカに家族を見守っていられるわけですし。


 そうすれば、「先に死んじまってバカヤロウ」と悪タレつきながらも、気合たっぷりに墓参りができるってものですからね。
 

uni-nin's Ownd フジタイチオのライトエッセイ

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