起きない、ハチ

  わたしの愛犬ハチは、だいぶ齢をとった。
人間の年齢でいくと、わが家の両親ほどであろうか。


 ちかごろ、耳が聞こえにくい。
 
 縁側で丸まって寝ている。
 寝ているそばをとっても、直前までわたしの足音に気づかない。

真横でビクッとして起きあがる。


 ビックリさせるつもりはないんだけどな。ゴメンよ。
目を覚ますと、幼いころとおんなじようにはしゃいでジャレる。


 
 もう、この世でいっしょにいられる時間は、そう長くはないのかな。
そう思うと悲しい。
 
 でも、ハチはそんなことに気にしていないようだから、せいいっぱい遊ぼう。


 ハチ。




 
 

uni-nin's Ownd フジタイチオのライトエッセイ

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