オレの親ですから

 昭和6年生まれ、誕生日がくれば84歳。 

 齢とった母は、やけにちっぽけになった。

 

 腰曲がって、シワクチャで、まるで即身成仏に失敗した坊さんみたい。



 ちゃんと前に歩けない。

 染めなければ髪は真っ白。

 染めたら染めたでツヤがない。弱ったカラスみたい。

 なんだか薄汚れている感じがする。

 

 一言多い。

 悪気がないのだろうが、いらんこと言うからわたしは怒る。

 

 母と、連日のお医者さん巡り。あと、畑を手伝えだの、買物いけだの。



 オレの時間がないじゃないか! と怒る。









 でも、しょうがないよな、オレの親なんだものなと思ってみたりもするわけです。

 オレを産んでくれて、オレを育ててくれたんだよなと、思ってみたりもするわけですよ。



 そういうこと、わかっちゃいるけどモンク言う。



 いつまでもバカ息子。



 嗚呼、親の顔が見たい。








uni-nin's Ownd フジタイチオのライトエッセイ

0コメント

  • 1000 / 1000