ジムでの吐息

　前にもどこかに書いたことがあるけれど、ひさしぶりに遭遇したのでご報告。



　わたしがアスパーク亀田のジムに置いてある坂のぼりマシンを使い、セッセと歩いて清く正しく有酸素運動をしていたときに、後方から中年男性の声で「うっふっ～ん・・・」という声が聞こえてきた。



　大きな声ではない。ため息のような感じ。その場にはふさわしくない異質な声なので、かなり響く。



　振り向いて見てみたら、黄色いシャツ着たオヤジ（推定年齢４２歳厄年）が、レッグプレス（足の運動）をやっていた。かなり重たいのをやっているらしく、それを動かすたびに声が出る。「うふ～ん」と。



　声だす人も、たまにいる。しかし、それは限界に挑戦して「んーっ！」とか「うおーっ！」みたいな力のこもった声である。いや、フツーはそれだろ。

　

　それなのにその黄色いシャツのオヤジは、力を入れるたびに「うふん・・・」とか「あはっ・・・」とか、力の抜けた声を出す。



　もしそのそばでウエイトトレーニングしている人がいて、重たいのを持ちあげようとしたその瞬間にその声を聴いたなら、バーベルを落としてしまって怪我するぜよ・・・なーんてことを思いながら、黙々と坂道を上るわたし。うふん。