藤田団長

 政令指定都市である新潟市の消防団長は藤田隆団長である。



 ときどき訊かれる。

 「親戚であるか?」とか「兄弟なのか?」とか。



 じつは、その・・・・まるっきり血の繋がりはない。



 まるっきり他人であるのに、ときどきまちがわれる。





 「今日、○×の式典にいらっしゃったのに、ご挨拶できずに申しわけありません」とメールをもらうことがある。



 わたしはそのような消防関係の高尚な式典の来賓席にいることはない。





 しかしまあ、わたしの場合は団長とまちがわれても実害はない。



 いっそまちがってもらって、御中元や御歳暮をもらってしまっても問題はない(あるか)。





 問題は、藤田団長が藤田分団長にまちがわれてしまうことだ。



 来賓席のいちばん上座にいるはずの団長が、藤田分団長にまちがわれてプラカードなど持たせられてグランドに立たされていたりしたら申しわけなさすぎる。



 だから、なにかあるたびに、こうやって「親戚じゃありません」とか「兄弟でもありません」と言っているのだ。





 しかし、血の繋がりはなくても、人として繋げていただいている。



 今回も、藤田団長から推薦していただいた。



 ともすれば、「だ、大丈夫っすか、こんなふざけた作者に!」なんて言われるかもしれないのに、「あ、わたしでいいのかい? じゃいいよー」という感じで引き受けてくださった。ありがたい。





 藤田団長、ありがとうございます。来週発売になります。

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