手首なのにさあ

「手首の手術なのに、全身麻酔?」と聞いた婆さん。



「なにか疑問でも?」と言ったら



以前やった膝関節の手術のときは下半身麻酔だったのに、それよりもちいさな手首の手術が、どうして大袈裟に全身麻酔なんだという素朴すぎる質問をしてきた。



おーっと、アンタの手首は下半身にあるんですかい (゚▽゚*) ?







昨日の手術は、予定したよりちょっと時間がかかってしまった。



じつは、母の左の肺がほとんど機能していなかったのだ。



聴診器をあてても麻酔の入っている音が左の肺からから聞こえず、「あれれ、管がちゃんと入っていないのかな?」となって、手術室でちょっとばかり手間どったそうだ。



母が結婚してすぐに結核になったことは聞いていた。

その少し前までは死の病であったが、特効薬のストレプトマイシンができていて、それで助かったとのこと。



MRI画像を見せてもらったのだが、母の左の肺は、ほとんど容量がなく機能していない状態だった。そこまでとは知らなかったな。





しかし、手術そのものは順調に終了。



リカバリールームにいた母は、目を閉じて酸素マスクをつけていた。



なんだなんだ、病人みたいじゃないか。

たかだが手の怪我であるぞ。

シャキッとしようぜシャキッと! ・・・なーんてことを言いながら体を起させ水を飲ませて、その後に夕食。



麻酔から覚めたあとのボケを心配したが、それもなさそうでホッとした。



とまあ、偉そうなことを書いているが、手術の前後を甲斐甲斐しく世話をしていたのは、妻であった。わたしはまあ、ボーッとしていたわけで。



婆さんの夕食を見とどけ、泊まる必要はないと思われたので、ナースセンターに声をかけて帰宅した。途中、パン屋に寄った。二人して腹減っているので、ついつい大量購入し、今日になっても食べきれなくて残っているし。



そして今日、リカバリールームから無事に元の四人部屋に戻った母である。あとは時間とともに治っていくだけ。メデタシメデタシ。



ちょっといい人ぶって書いてみるけど、気がかりなのは、同室の認知症気味のおばあちゃん。転んで骨盤を痛めたそうだ。



目が覚めるたび、痛い痛いとシクシク泣いている。その泣き声があまりにせつなく、付き添う家族も泣いている。早く痛みがとれるといいのに。薬があんまり効かないのかな。


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