「赤点」・・・忘れられてしまわれそうなエッセイシリーズ

「赤点」 ○/△(木)





「オトーさん、あたし期末でとうとうとっちゃった」 



「なにをよ?」 



「赤点。数学30点。5点たりなかった」 



「なんと」 



「怒る?」 



「もう、メチャクチャに怒る」 



「でもね、でもね、アタシばっかりじゃないんだからね」 



「よそは関係ないっ!」 



「ふぁーい。でもね、でもね、隣のN子は4点だったよ」 



「よ、よんてん?」



「うん!」



「それってすげーな」 



「でしょ、すごいんだから。ちょっとヤバイよね」 



「とーぜんヤバいぜ」 





すげーすげーヤバイヤバイと父娘で騒ぎ、それをまた妻に伝え、家族総出で「すげーすげー」とやっていたら、いつのまにか娘だけ部屋に戻ってピアノ弾いてた。







追伸:娘も隣のN子も無事にクリアして進級できました。


uni-nin's Ownd フジタイチオのライトエッセイ

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