好奇心のオンナ

あずきを散歩に連れていくとき、首輪にヒモを付けると苦しいだろうから、毎回ハーネスをつけて散歩している。



そのハーネスを見ると「わーい、散歩だあ。早くいきたーい」と喜んで跳ねる。その跳ねている時間がけっこう長くて、ハーネスをつけることができない。そのぶんあずきの散歩の開始が遅くなるのだか、嬉しさに勝てず、跳ねらずにはいられないようだ。





 やっとハーネスがくついた。

あずき、写真撮るよー・・・ああ、よそ見するし。





奇跡の一枚。こっち向いたわ。パチ!



では出発。



しかしさっそく好奇心



 おとーさん、なんかいるかも!



・・・・あー、よそのうちだから、入っちゃダメだよ。





 外に出てみれば、好奇心のオンナのあずきは、気になるものがいっぱいあるらしい。





 おとーさん、なんか落ちてる!

 それ、鳥のウンコだから、ナメちゃダメだよ。



 ・・・もうナメちゃった。





 お宮さんに到着。





 おとーさん、ここにもなんかいるみたい! 



 こらこら、お宮さんで穴堀っちゃダメだよ。





 おとーさん、ここ上ろー!・・・ だめ、よその家!





 おとーさん、ここ入っていこうよ。 ・・・だめ、おとうさんは通れません。





心底ざんねーん・・・





ねえ、おとーさん、ドロ食べてもいい?



・・・・ だーめ!





 ねえ、おとーさん。いっしょにエンゾに入ってみない?



 ・・・いやだ。自分だけで入りなさい。





 あずきの散歩は、運動というよりも、好奇心をいかに満足させるかに重点が置かれているようだ。






uni-nin's Ownd フジタイチオのライトエッセイ

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