父と母

幸い、父も母も元気でいてくれる。


それでもいつかは別れがくるわけで。

それも、それほど遠い将来ではなかろうという気もするわけで。


またちいさくなった父と母の後ろ姿。

二人でトボトボ歩いている。


二人が庭に植えた花が、風にゆれている。


母の歯ブラシ、父の茶碗。

みんな思い出になってしまう日がやってくるのだな。

「それは悲しいことではありません」というコマーシャルがあったけど、そんなことはない。どうしたって悲しいだろう。


なんてこと、とうとつに感じる。

まだまだくるな、まだままだくるなよと思うけれど。




uni-nin's Ownd フジタイチオのライトエッセイ

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