5・『人体へのダメージ』について 《一徳レポート》
5)『人体へのダメージ』について 《一徳レポート》
『放射能』と『放射線』について簡単なお勉強が済んだので、次に『人体へのダメージ』について説明します。
まず、放射線による影響ってのは、「青酸カリ」や「カドミウム」や「ヒ素」や「O157菌」とは全く次元が違う物だ!っていうコトを意識してください。
まず、放射線による影響ってのは、「青酸カリ」や「カドミウム」や「ヒ素」や「O157菌」とは全く次元が違う物だ!っていうコトを意識してください。
何mgで腹痛、それ以上でこんな症状が、、、っていうような明確なモノではありません。
何十年か後に、被災者が白血病や癌で死亡する率が、通常の人たちよりもやや高いかな?っていう統計学的なレベルでの話になります。
また、放射線が人体に与える影響は、研究室で実際に検証できるものではありません。
ナチスがユダヤ人を人体実験して得たデータとか、地上で核実験をしていた時の米軍のデータだとかが唯一の臨床データでした。その後、広島、長崎の原爆の例とか、25年前のチェルノブイリで原発事後故の状況とかを調査し続けて得たデータが解析されて使われています。
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人間の生命力って、なかなかのモノで、短時間で致命傷になる放射線量と、安全が確認されている量との間に広いグレーゾーンがあって、その範囲で 健康被害があったと言う検証例がないのです。
それについては、また後で実際例を紹介しますので、そこから各自で判断してください。
では、前に説明した、人体への影響を表す単位「シーベルト」で説明しますが、ニュースなどで気になるのが、「シーベルト」の扱い方なのです。
千分の1のミリシーベルトとか、10万分の1のマイクロシーベルトの単位は言いますが、その条件の「毎時」なのか、「累積量」なのか?の言葉が抜けているコトが多いのです。
原発で検出された、、、という時は、毎時××ミリシーベルト(1時間そのまま受け続けると××ミリシーベルト被災するという意味のSv/h)でしょうし、被爆した人間の場合は、累積で被爆した総量が××シーベルトになった(Sv)というコトでしょう。
その辺りの値の違いを誤解している人も多いと思いますので、この値はどんな前提条件?って確認しながら見てください。その辺りがアイマイな記事はデマ(意識してない誤情報)が多いです。
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<被爆線量による、人体へのダメージまとめ>
『放射線被曝』の考え方は、先の累積の数値で、『被曝総量』と呼びます。
で、『放射線被曝』による障害で、劇的な結果をもたらす物を『急性』と呼びます。
『急性放射線被曝障害』=『必ず症状が発生する』という、急性のレベルです。
※ 単位であるシーベルトをSvと略します。
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8Sv以上 :致死率100%。 即死 または 意識を失い数日で死亡。
6Sv~8Sv:僅かな生存率。 後遺症があるが生存した例がある。(次回に実例で書きます)
4Sv~6Sv:生存率 50%。 急性症状を克服すれば、生存できる可能性が50%ある。
2Sv~4Sv:生存率 高い。 適切な処置を受ければ、生存できる可能性が高い。
1Sv~2Sv:生存率 95%。 適切な処置を受ければ、95%が生存できる。
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以下は、急性の症状は全くなく、将来的に『病気を発生する確率が上がる』という統計的でしかわからない状態。
0.1Sv~1Sv:急性症状が見られない。
統計学的に、白血病や癌発病の確率が僅かに上がる。
10ミリSv~100ミリSv:統計学的にも、影響確認が難しい。
2ミリSv~ 10ミリSv:障害は確認できない。
1ミリSv以下(1000マイクロSv):健康に問題ないと公表されている値。
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よくわかる具体的な例を、次回に書きますね。
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