7・あの噂を検証! 風評被害を出さない為に《一徳レポート》

風評被害を出さない為に(1)
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ネット上には、さまざまなデマが流れています。中には難しい技術資料を示して(シロウトには、いかにも正しい情報に見える)危機感を煽る、悪質な物もあります。
また、それを信じた人がブログに書いたりするから、あっという間に広がってしまいます。

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A)放射性ヨウ素対策には、コンブや海藻をたべればいい?
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安定ヨウ素剤の処方マニュアルによると、以下の容量のヨウ素(カッコ内はヨウ化カリウムでの換算値)を、被爆直前または直後に摂取する事となっています。
  
 (1)新生児      :12.5mg(16.3mg)
 (2)生後1ヶ月~3歳 :25mg(32.5mg)
 (3)3歳~13歳   :38mg(50mg)
 (4)13歳~40歳未満:76mg(100mg)
 (5)40歳以上    :必要なし (妊婦は4に従う)
  ※ 40歳以上の成人には、放射線ヨウ素による健康被害はありません! だから処方対象外なのです。

普段、成人の体内に存在するヨウ素は13mg程度だそうです。これを短時間に過飽和状態にしておき、後からくる放射性ヨウ素を取り込まさせないで素通りさせるのが、この防御の仕組みです。
この過飽和状態するには、短時間に高濃度のヨウ素をギュッギュって押し込まないと意味がありません。

それも時間との勝負でして、被爆直前、又は直後のタイミングで摂取する必要があり、1時間後の摂取では、すでに効果が85%にも減少します。
 
当然、早く摂取しても飽和状態から通常に戻ろうとするので効果が薄まります。
ましてや、普段から沢山摂取すると、、、、反対に、ヨウ素過度という病気になります。

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さて。『(五訂)日本食品成分表』によると、可食部100グラム当たりのヨウ素の含有量は、
   「こんぶ」 131mg。
   「わかめ」 たったの7.79mg。 (ひじきも似たもの)
となってます。

一見、こんぶってスゴイじゃん!って思いますが、ここからヨウ素が成分として抽出され、人体に必要量がちゃんと吸収される為には、数倍の量が必要でしょう。(ビタミンCでみなさん経験済みのはず)

お店の鍋料理に付いてくる「こんぶ」が10グラムから15グラム程度かな? それの4~5倍の量を、数分間で生後1ヶ月の赤ちゃんに食べさせるでしょうか?

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別の資料では、とろろ昆布100グラムあたりに、ヨウ素が80~150mg含まれているそうです。
スーパーで売ってる、とろろ昆布を見ると、1袋が35グラム入り。大人の場合でも、数分間にこれを5袋以上(吸収率を考えると)食べないといけない計算です。出来ますか?

健康食品店までもが、HPで放射能予防として昆布類を売ってますが、如何にアヤシイ内容なのかって、これでわかるでしょ?

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ちなみに、うがい薬とかを飲むと良いなんて言ってる人もいますが、一般的なイソジンの瓶(120mL入り)を、大人で丸々1本。
生後1ヶ月の赤ちゃんで1/4本も飲ませないとダメなのですよね。
しかもその37%がアルコールです。飲料に向かない成分もイッパイ!

風評を流している本人を捕まえてきて、イソジンを一気のみさせてやりたい気持ちです。

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正しい知識
o-3.pdf

次は、最も手の込んだデマ、『東京の水道水は危険!』を検証します。

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