手のひらの水
手のひらの水
夢の中で、
汚いちいさな水たまりの水の入れ替えをやっていた。
きれいな川からの水をポンプで汲みあげて、その水を汚い水たまりにいれて中身を外に流す作戦。
汚い水たまりにきれいな水を入れていると、メダカのようなちいさな魚がたくさん水面に上がってきた。水が急に変わってビックリしたのだろうか。
水が溢れて乾いた地面に流れ落ち、それといっしょに魚も何匹か流れて落ちて、乾いた地面の上で跳ねていた。
そのままじゃ死んじゃうので、わたしはその魚を左手のひらに載せ、バケツを探した。
「どなたかバケツを貸しくてれませんか。この魚を入れるバケツを貸してくれませんか」と言ってまわったのだが、しかし、だれもいない。そのあたりにはだれも人がいない。
「だれかバケツを・・・。いえ、洗面器でもいいコップでもいいんです。水を入れて魚を泳がせる入れ物を貸してください。そうじゃないと、魚が死んじゃうんです」
「手のひらはあたたかいんです。生きている人間の手は、あたたかすぎるのです。あたたかいと魚が死んじゃうんです」と言っているわたし。
言ったそばから「あっ・・・」と気づいて左手のひらを見てみたら、そこにいた魚たちは、ほとんど溶けて動かなくなっていた。
そんな夢。
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